小児歯科

Pediatric dentistry

お子さまのお口の健康を守ってあげられるのは、普段一緒に生活をしている保護者の方です。

おやつの種類や与え方、歯磨きの仕方など、生活習慣をちょっと見直していただくだけで、お子さまの虫歯のリスクを大幅に減少させることができます。


特に小学生の時期は乳歯から永久歯に生え替わる大切な時期です。


せっかく生えてきた永久歯をすぐ虫歯にしないために、ぜひ保護者の方が気を使い守ってあげましょう。

親子で検診の写真

院長には二人の小学生の子供がいますが、二人とも虫歯ゼロを継続しています!


「虫歯から子供の歯を守ってあげたい!」そんな保護者の方は、まずはお子さんと遊びに(お口のチェックに)来てください。

一緒にお子さんのお口の健康を守っていきましょう。

小児歯科とは?

歯を磨く男の子と女の子のイラスト

小児歯科は、新生児から成長期の子どもたちを対象とした診療項目で、主に乳歯の治療、予防歯科、虫歯治療、早期の口腔ケア、そして成長とともに起こる可能性がある歯の問題の対応に焦点を当てています。

子どもたちは大人とは違ったお口の問題を抱えています。乳歯は永久歯と異なる構造をしていて、虫歯になりやすく、また治療法も大人とは異なることがあります。また、子どものお口の中はまだ発達途中であり、適切なケアが必要です。

苦手意識をなくすための当院の小児歯科への取り組み

歯科用CT

歯科衛生士担当制

お子さんの性格により初回から治療ができない場合は衛生士が担当して、慣れるまで練習をしていきます。

ふるや歯科クリニックの診療室

無理強いをしない

押さえつけたり、拘束などせずに自発的に治療できる様になってから治療を開始しています。決して無理強いはしません。

ふるや歯科クリニックの受付

自発的に治療できるまでの練習期間

自発的に治療できるようになるには、練習で数回かかる場合もあります。チェアに一人で座り、仰向けになって口を開けた状態で、器具を口の中に入れます。器具が動く音に驚かず、口を開けたままにして、実際に口の中で器具を使いながら慣れさせていきます。

ふるや歯科クリニックの待合室

治療の説明と体験

小児の虫歯の治療は未知なる音と振動への恐怖心であるため、段階ごとに説明と体験により恐怖心を克服していくように取り組んでいます。

当院の小児歯科で行う治療

◆乳歯と永久歯の虫歯治療


乳歯の虫歯は放置すると痛みを引き起こすだけでなく、永久歯への影響や感染症のリスクをもたらす可能性があります。虫歯の治療(詰め物や被せ物の施術など)を通じて、これらの問題を未然に防ぎます。

フッ素塗布やシーラント施術は、虫歯予防に効果的です。フッ素塗布は歯を強化し、虫歯の発生を防ぎます。シーラントは、歯の噛み合わせ面に適用する薄いプラスチックのコーティングで、食べ物や細菌が歯に付着するのを防ぎます。

歯の模型

◆正しいブラッシングやフロッシングの指導


お口のケア習慣は子供のうちから育むことが重要です。ブラッシングの正しい方法やフロッシングの技術を教え、良いお口ケア習慣を身につけるお手伝いをします。

◆歯並びや噛み合わせの問題の早期発見と治療


子供の口の中は絶えず成長と変化を遂げています。早期に歯並びや噛み合わせの問題を見つけ出し、必要に応じて矯正治療を提案します。これにより、将来的な問題を予防します。

子どもの虫歯の原因

不十分な歯磨き

適切なブラッシングやフロッシングが行われないと、歯にプラークが蓄積します。プラークは細菌の塊で、これが歯に長時間付着していると、歯を溶かす酸を作り出し虫歯を引き起こします。子供たちはしっかりとブラッシングする技術を身につけるのに時間がかかるため、特に虫歯になりやすくなります。

甘い食べ物、飲み物の摂りすぎ

甘い飲食物や飲み物は、口腔内の細菌が酸を生成するのに必要な糖分を提供します。この酸は歯のエナメル質(歯の表面を覆っている硬い組織)を溶かし、虫歯を引き起こします。子供たちは特に甘いものに対する好みが強い傾向があるため、このリスクが高まります。

飲み物のボトル

ボトルで糖分の多いジュースやミルクを夜に飲むと、液体が歯に長時間接触することになります。これにより酸が生成され、虫歯が引き起こされます。

定期的な歯科検診の必要性

子供たちにとって、定期的な歯科検診は非常に重要です。歯科医師は初期の虫歯を見つけることができ、更に進行する前に治療することができます。また、フッ素処置やシーラントのような予防的な治療をすることもできます。

子どもの「歯磨きチェック」はいつまで?

幼稚園の時は歯磨きのチェックをしていても、小学生になったことをきっかけにやめてしまう保護者の方がいらっしゃいます。

小学生になって、お子さんの自主性に任せたいという気持ちもわかりますが、「高学年」になるまでは歯磨きチェックは続けてほしいと考えています。

小学生は乳歯から永久歯にちょうど生え変わる時期です。

その時期に歯磨きが不十分だった場合、せっかく生えてきた永久歯を虫歯にしてしまいます。

そこで、全ての歯が永久歯に生え変わる高学年までは、歯磨きチェックをぜひ続けてあげてください。

お子さんの自主性を尊重するのであれば、歯磨きはお子さんに任せ、最後の確認にお口を覗く程度でも十分です。

歯磨きチェックを続けることで、正しい歯磨きを習慣として身につけることができます。

一度身についた習慣は、大人になっても続けてくれるでしょう。

親子で歯磨き

お子さんの歯並びが気になったら相談を!

歯並びが綺麗に整っていると汚れがつきにくく、歯磨きもしやすいため、虫歯になるリスクが低くなります。

逆に歯並びが悪いと、歯と歯の隙間に汚れが溜まりやすく、歯ブラシも届きにくくなるため、虫歯になるリスクが高くなります。

虫歯からお子さんの歯を守るためには、歯並びにも気をつけてあげてください。

もし歯並びが悪くなりかけていることに気づいたら、直ぐに相談してください。

お子さんの場合は成長を利用して、短期間で歯並びを整えることができる場合があります。

例えば1本だけかみ合わせが逆になりそうな場合、矯正用のマウスピースを装着してもらうことで、1週間で歯並びを整えることができた例もあります。


歯並びの状態によってはマウスピースによる矯正を行えないこともあります。

その場合は、矯正専門の医院をご紹介させていただきます。

お子さんの歯並びが気になりましたら、まずはお気軽にご相談ください。

男の子の口の中を診察している様子

歯医者さんの子育て方法

◇歯磨きには「歯ブラシ」と「フロス」を使っています。


◇チョコレート、キャラメル、キャンディー、ジュースは与えていません。

(その代わり、キシリトール100%のチョコやグミを与えています。)


◇食べた後に歯磨きをすることを約束して、おやつ(上記以外)を与えています。


◇色んな味の歯磨き粉を何種類も用意していて、その日の気分で好きな味を選んで磨いています。

毎日使うものだから、歯に良いミネラルペーストの歯磨き粉を使用しています。

古屋院長のイラスト
歯ブラシ・歯間ブラシ・マウスウォッシュ

お子さんの歯磨きにもフロスを取り入れてください

フロスには大人用、子供用の区別はありませんので、大人と同じものを使っていただいて問題ありません。

やり方を教えてあげれば、幼稚園ぐらいの小さな子でも自分でフロスを使うことが可能です。

お子さんの歯を守るためにも、ぜひ歯磨きにフロスも取り入れてください。

乳歯の生え変わり

乳歯の生え変わりは、子供の成長過程の大きな節目で、一般的には6歳頃から始まります。このフェーズは、お口の健康だけでなく、栄養摂取や話す能力、自信への影響も含むため、適切なケアと理解が重要です。


乳歯は、永久歯がその下で形成されるスペースを確保し、正しい位置に生えるためのガイド役を果たします。子供の乳歯は順番に生え変わり、この過程は約6歳から12歳頃まで続きます。


乳歯の生え変わりの初期段階では、一般的に下の前歯が最初に抜け、その後に永久歯が生えてきます。それから順番に乳歯が抜け、新しい永久歯が生えてきます。最終的には、32本の永久歯が全て生え揃うのですが、これには、青年期までの時間が必要です。

歯が生えてきた赤ちゃん
大きなお口を開ける女の子

この生え変わりの過程は一人ひとり異なる速さで進行し、そのペースには個々の遺伝や全身の健康状態などが影響します。乳歯が抜ける前に新しい永久歯が生えてくる場合もあり、これは「ダブルティース」や「シャークティース」と呼ばれる現象です。この場合でも、専門的なアドバイスが必要な状況ではない限り、自然に任せて構わないことがほとんどです。

乳歯が抜けた後、新しい永久歯が生えてくるまでの間は、食事の咀嚼や話すことが少し難しくなるかもしれません。しかし、この過程は自然なもので、子供たちはすぐにこれに適応します。

乳歯の生え変わりの期間中も、毎日の歯磨きとフロッシング、そして定期的な歯科チェックアップは必須です。これらは、新しい永久歯が健康で強く、そして清潔に保たれるために重要な習慣です。


当院では、この特別な期間を通じて子供たちの口腔の健康をサポートします。乳歯の生え変わりについてのご質問やご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。

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